りんくさまさま

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このクソ親父(三部)

バランタイン 21年 700ml 43度 [並行輸入品]

 

このクソ親父(二部)から つづき

 

Y氏は、全くワケがわからず、部屋に戻ると子供達の睨みつけていた目が、忘れられずに悩んでしまった。

 

~あの子供達は、本当に自分に向かって叫んだのか?!~

 

~いやぁ、確かに私しかいなかったし・・・でも、何のことだ?!何のために?!~

 

~そもそも、何故子供に敬遠されなければならないのだ?!~

 

悩んだY氏は、答えも見つからないまま、封印していたお気に入りのスコッチ(バランタイン)をとりだすとストレートのまま、グイグイと呑み始めてしまった。

 

「ガタンゴトン、ガタンゴトン、ガタンゴトン、ガタンゴトン・・・・・・。」

 

~~~~ハッ~~~~

 

どのぐらいの時間が、たっただろうか。

 

Y氏は、バランタインを何杯か呑んだあと、そのままウトウトしてしまった。

 

何度目かの電車の音で、目が覚めたのだが、それでも妙に頭だけはスッキリとしていた。

 

もしかしたら慣れれば・・・疲れているし・・・・あの騒音でも眠れるかもしれない。

 

そう自分を納得させながらジャージに着替えると布団に入った。

 

そして、その深夜のこと・・・・

 

「ガン、ドン、バサッ○×▼!!◎○×▼!!◎!!○×▼◎!!!、ギャーッ!!!。」

 

「やめてぇぇぇ~~~~~~~~~~~~っ!!!!」

 

 

~~~~~またあのケンカ????~~~~~~~

 

しかし、今度は、尋常じゃないぐらいの喧騒・・・・

 

Y氏も、ハッと飛び起きる・・・・。そぉーーーっと窓を開けて、下の階を覗き込んでみる。

 

灯りは見えるものの、人影など何も見えるはずもない。

 

「ガン、ドン、バサッ○×▼!!◎○×▼!!◎!!○×▼◎!!!、ギャーッ!!!。」

 

「イアァ、イヤ、イヤ、やめてぇぇぇ~~~~~~~~~~~~っ!!!!」

 

「キャァーーーーーーッ!ギャァーーーーーーッ!キャァーーーーーーッ!。」

 

そして、2~3度の激しい悲鳴がした後で、急に静かになった。

 

Y氏は玄関先で、ウロウロしながらどうしようかと悩んでいたものの、急に物音がしなくなったので、今度は、不安がよぎってきた。すると・・・・。

 

 

・・・・トントン、トントン、・・・トントン・・・・・

 

 

誰かが、ドアをノックする音・・・・時計は、深夜1時を回っている。

 

「すいません。」

 

という小さな声が聴こえる。

 

Y氏は、一瞬躊躇したが、それよりも誰なのか気になり、そっとドアを開けてしまった。

 

暗がりの中で、目を細めてよく見ると・・・・。

 

そこには、破れたTシャツに黒っぽいスカートをはいた女性が立っていた。

 

女性のTシャツは、何かにひっぱられたように首の辺りがのびきって、下着も露にみえ

 

スカートも痛々しいほどに乱れていた。

 

とその後ろには・・・・・女性に、しがみつくようにして影に隠れながら

 

あの3人の兄妹(子供達)がたっていたのだった。

 

 

 

 

このクソ親父(四部)完へ つづく