どんだけ老け顔ですか?
「すいません、大変失礼なんですけど、お歳はおいくつでしょうか?」
「ぼく、みっっちゅ、でぇ~す!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
以前、職場の上司だったM氏、実際の年齢にはとても見えず、若々しいというかベビーフェイスでした。
若い頃、老け顔といわれている方は、歳を経ても変わらずに逆に若く見られるということをよく聞きますが・・・。
皆さんは、いかがでしょうか?
時々、親父ギャグをかましていたそんなベビーフェイスのM氏も、学生時代はめちゃくちゃ老けてみられていたそうです。
そのM氏が、中学生時代だった頃の話・・・・。
今日は、床屋さんに行こうと思い、いつも行っている近所の床屋さんへ・・・。
しかし、臨時定休日・・・・。
「髪の毛をさっぱりしたい!」と決めるとなかなか諦めが付かないものです。
隣町まで、電車で足を伸ばして、初めての床屋さんへ赴いたそうです。
当時、M氏は中学3年生!
少し古ぼけた感じの街角の床屋さん・・・・・
M氏:「角刈りでお願いします。」
床屋オヤジ:「はいよっ!、ちょっとアイパーいれてみるかいっ?!」
M氏:「・・アイ???・・・・いぇいぇ、普通でお願いします。」
床屋オヤジ:「家(うちの床屋)は、はじめてだね?」
M氏:「ハイ・・・・・。」
床屋オヤジ:「ところで、ダンナァ、今日は休みかぇ??」
M氏:「ダンナ・・・・????いぇ、夏休みです。」
床屋オヤジ:「ハッハァーーーーッ、エエネェーーーーッ(いいねぇ)!!!、もしかして、アイテー(IT)関連かぇ?長期休みバリバリの!」
M氏:「いえぇ・・・・ばく、中3(ちゅうさん)なんですけど・・・・????」
床屋オヤジ:「またまたぁ~っ、ギャグも冴えてるねぇ~っ!!、ダンナァ、いいよぉサイコー!」
M氏:「・・・・・・・・・・・。」
M氏は、その後何も話せず、床屋のオヤジのされるがままに・・・・。
床屋オヤジ:「ダンナァ、ビシツと角刈りで、気合い入れときましたからねぇ・・・・」
何故か、少年の角刈りとはちょっと違う角刈りで、気合いの入った剃り込み(ソリコミ)入りで、
&メンズコロンいっぱいで床屋を後にしたM氏・・・。
帰り道は、
自衛隊の勧誘を受けたこと・・・。
呼び込みのお兄さん達に、たくさん声をかけられこと・・・・。
素敵なお姉さま方にも、誘われたこと・・・・。
未だに忘れられないそうです。
もう定年も迎えてしまったM氏、なかなかお会いする機会がなくなってしまいました。
どうかいつまでもベビーフェイスの素敵なダンナ様でいてください。
人は、見た目(外見)で判断していけない!
といいますが、日本人は、顔つき、仕草、目つき、匂い、色、温度、距離等々、
初対面であるなら、なおさら気にならない人はいないと思います。
しかしせめて、いわゆる見た目(外見)が、単なる「誤解」や「偏見」で終わらない人間・・・・
「心の傷(心の痛み)のわかる人間」でありたいと思います。
お読みいただきありがとうございました。
追記:
私の学生時代、床屋さんといえば、「研ぎ革」(とぎかわ)でした。
散髪が終わり、オヤジさんが、剃刀を皮ベルトのようなもので
「シャン、シャン?、シュリ、シュリ?ジャリゴシュ?」
何とも言えないような音で、研いでいました。
アッチアッチーのタオルを顔に当てて、その音聞きながら、少しドキドキしたものです。
今では、研ぎ革ベルト、すっかり見なく(聞かなく)なってしまいましたね。